サアグンの聖週間

サアグンの聖週間の目玉は宗教行列で担ぎ出される壮麗な像ですが、なかでも、この地域で唯一の「ナザレのイエス同胞団」を先頭に大勢の人が行列に参加する様子は特筆に値します。誰もが待ち望む瞬間は、エルサレム入城の日（田園地帯ではこの日の夕方にトルティージャを食べる習慣があったため「トルティージャの日曜日」とも呼ばれる）の直前の日曜日にやってきます。この日、宗教行列で「パソ」と呼ばれる神輿を運ぶ権利が競売にかけられるためです。 ...

ポンフェラーダの聖週間

聖金曜日には最も伝統的な「遭遇」の宗教行列がありますが、トランペットやティンバルのリズムに合わせてこれを主催するのは「ナザレのイエス信心会」のメンバーたちです。宗教の伝統に加えて、地元の飲食店のいずれかでこの地ならではの「レモネード」を飲むのも習慣となっています。ポンフェラーダでこのお祭りの重要性を理解するよい方法は、同胞団博物館を訪問することです。

ビベイロの聖週間

ビベイロの聖週間には、街中を練り歩くパレードを強烈に印象づけるいくつかの重要な瞬間があります。聖水曜日には、十字架の道行きが行われ、苦悩のキリスト像を掲げた行列が通ります。聖金曜日には、イエス・キリストの生涯と受難のさまざまな場面を表現した映像が流れる「サント・エンクエントロ（聖なる集会）」が行われます。これは聖週間の中で最も古い行事であす。また、静寂と瞑想を誘う「ジャマダ・デ・ロス・カラディニョス」や、聖金曜日の夜に行われる受難劇も見どころのひとつです。ビベイロには数多くの兄弟団やフラタニティと呼ばれる信者会があるため、この祭りに民衆が参加することは非常に重要です。

カディスの聖週間

グラナダの聖週間

全部で32の教会の信者たちが参加するグラナダの聖週間には思い出に残る瞬間がいくつもあります。アルバイシン地区、アルハンブラやサクラモンテの丘などには宗教行列や宗教関連の像や彫刻、そして参加する信者たちで溢れ、独特の舞台を作り上げます。聖水曜日の夜には「ジプシーのキリスト」行列があり、サクラモンテの洞窟や住居に灯される巨大な炎によって感動的で壮観なものとなります。対して、聖木曜日には「沈黙のキリスト」の宗教行列が行われ、太鼓の響きだけがその静かさを破っていきます。この時アルバイシンは、ひとつの色とひとつの特別な香りに包まれるのです。一方、聖金曜日の真夜中には最古の宗教行列である「サン・ヘロニモの孤独」が行われ、聖書に書かれる歴史的人物を実際に模した人々が現れ、お祭りをより見ごたえあるも ...

ブルゴスの聖週間

ブルゴスの聖週間は、16の信心会と同胞団で構成されています。祭りは、悲しみの金曜日の日没時に、松明に照らされた「悔悛のロザリオ」で幕を開けます。祝典が進行すると、受難の土曜日には「聖週間の告知と開会宣言」が、枝の主日には「ラ・ボリキージャ」の宗教行列が行われます。 聖月曜日の夕暮れ時には「十字架の道行き」が祝われますが、これは、サン・エステバン教会を出発した後、カスティージョ公園の斜面を目指すものです。 最も重要とされる2つの瞬間は、「対面」の宗教行列（聖木曜日、大聖堂周辺）および「聖なる埋葬」の宗教行列（聖金曜日）の際に訪れます。 ...

バルバストロの聖週間

バルバストロの聖週間で中心的な役割を果たすのが宗教行列です。これは、教会所有の宗教彫刻を披露しながら街の通りを練り歩く行列です。この行列は、イエス・キリストの受難と死のさまざまなエピソードを再現するもので、太鼓や大太鼓やラッパで構成された音楽隊の演奏に合わせつつ、宗教彫刻を担いで歩いていきます。12回実施されるバルバストロの宗教行列の中でも、際立っているのは「聖なる埋葬」の行列です。この行列は聖金曜日に行われ、市内のすべての同胞団（聖週間に活動する宗教団体）が参加します。 バルバストロのこの祝典の起源は、中世にあたる13世紀までさかのぼります。

コルドバの聖週間

コルドバ市は30を超える数の宗教パレードを通してこの祭りを祝いますが、そうした行列を特徴づけるのは静寂と回想です。これらの宗教行列の中には何世紀もの歴史を誇るものもあり、最もよく知られている行列として、枝の主日に通りを練り歩く「エル・レスカタード」を挙げることができます。また、聖月曜日に行列を行う「魂の救済のキリスト（エル・クリスト・デル・レメディオ・デ・アニマス）」をはじめ、聖水曜日に行列を実施する「平和と希望の聖母（ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・パス・イ・ラ・エスペランサ）」、聖木曜日の「悲しみの聖母（ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラス・アングスティアス）」や「エル・エスパラゲロ」、金曜日に行列をする「悲しみの聖母（ラ・ビルヘン・デ・ロス・ドローレス）」などもあります。

クレビリェントの聖週間

町は期間中、数多くのイベントで埋め尽くされますが、祝典のハイライトはなんといっても聖金曜日です。聖金曜日の夜明けを迎えると、その日の宗教行列の出発を告げるメロディー「ディアーナ」がラッパの音にのせて奏でられます。夜明けとともに、何千名もの人々が、クレビリェントの住民にとって最も感動的なイベントを間近で目撃することになります。それが「モルケラの抱擁」と呼ばれるもので、「我らが父なるイエス（ヌエストロ・パドレ・ヘスース）」の像と「悲しみの聖母（ビルヘン・デ・ロス・ドローレス）」の像がゴルゴタの丘に向かう途中で落ち合うのです。同じく金曜日の午後には「キリストの死の宗教行列」が行われます。行列の中でも一番見ごたえがあるもので、合唱音楽によってパレードの完全なる静寂が破られ、芸術性に富んだ彫像 ...

ヘレス・デ・ロス・カバジェロスの聖週間

1週間の間、歴史地区の通りで宗教行列（宗教彫刻を伴うパレード）が行われます。祭りは、枝の主日の「ラ・ボリキータ」の宗教行列をもって始まります。最も有名な宗教行列は、聖月曜日に行われる「エンパラオス」、聖木曜日と聖金曜日未明の行列、ならびに復活の日曜日に行われる「聖なる遭遇」の宗教行列となっています。

ボラティンと天使

聖土曜日の午前10時、ボラティンと呼ばれる、口に爆竹入りの葉巻をくわえた木製のぼろ人形を燃やして揺する儀式が開始されます。火を付けられた人形は、バラバラと地面に落ちるまで力強く揺さぶられます。これは、イエス・キリストをローマ軍に引き渡した使徒ユダの自殺を記念する簡素な儀式です。 日曜日の午前9時、「天使の降臨」が行われ、何千人もの人々がフエロス広場に集まります。このとき、天使の恰好をした子供が空中を滑空し、黒い布で頭を覆われた聖母像にたどり着きますが、これはイエスの死を悼んでいることを表しています。天使役の子供は、キリストの復活の喜びのしるしとして、この布を外します。

アリカンテの聖週間